適切でないサイズや形状の靴を履くことが巻き爪の原因のひとつであることはよく言われています。特にお洒落な幅の狭い靴や先の尖った靴を履くことで、爪の変形や圧迫を引き起こしやすくなるようです。
しかし、一日中靴をずっと履いているわけではないので、靴を脱いで爪が圧迫から解放されれば、圧迫されて変形していた爪は元の平らな形に戻っても良いのではと思われませんか。ところが、実際は巻き爪はどんどん進行していきます。なぜでしょう?
巻き爪原因1 – 靴の中で爪がふやけて軟らかくなってしまう
皆さんは、靴を履いて歩いているだけでも靴の中で結構足が蒸れて、特に足の指の部分に汗をかいているのに気付かれていますよね。
実はこの汗の水分が足の爪をふやかしてしまっているのです。入浴やプールに入っているときに足の爪がふやけて軟らかくなるのと同じことが、窮屈で通気性のない靴の中で起きているのです。
巻き爪原因2 – 靴の中で軟らかくなった爪が圧迫されて曲がる
爪の主成分は髪の毛と同じタンパク質であるケラチンでできています。爪の表面から汗の水分が浸透して爪の内部に到達し、水分が爪のタンパク質の構造に入り込むことでタンパク質の構造が乱れて軟らかくなってしまいます。この爪が軟らかくなった状態で圧迫されると、爪が簡単に丸められて曲がった状態で靴のなかで固定されている状態になります。
巻き爪原因3 – 靴の中で爪が曲がったまま乾く
そして、歩いたり走ったりするのやめて蒸れが解消すると、汗がひいて乾き、爪の水分も抜けていきます。そのときに、爪が丸められて曲がった状態のまま、軟らかくなった爪のタンパク質の構造が元に戻ってしまい、巻き爪が作られてしまうのです。
巻き爪原因4 – “蒸れる→爪がふやける→爪が曲がる→乾く→爪が曲がったまま固まる”のサイクル
この、“蒸れる→爪がふやける→爪が曲がる→乾く→爪が曲がったまま固まる”のサイクルが何日も繰り返されることが巻き爪の原因となり、巻き爪がどんどん進行していくのです。
靴を履いて歩くということは日常のこと。幅広のゆったりとした靴を履いても、巻き爪の原因となる爪への圧迫はゼロにはならないし、靴の中で蒸れと乾燥を繰り返すのも避けられません。
足の違和感に気付いたら早めのケアを心がけましょう。
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